睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠中に無呼吸(10秒以上の口・鼻での気流の停止)、または低呼吸(換気量の減少)を繰り返している状態です。無呼吸もしくは低呼吸が1時間あたりで平均5回以上みられ、日中の眠気や起床時の頭痛等の症状を伴う場合を、睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome;SAS)といいます。

無呼吸・低呼吸により深い眠りにつくことが難しくなり途中で起きてしまう(中途覚醒)、日中に強い眠気を感じる、疲労がとれない、集中力の低下、朝起きた際に頭痛がある等の症状がみられるようになります。周囲の人からいびきを指摘されることもあります。
日中の居眠りによる事故の危険性以外にも、頻回な無呼吸・低呼吸による低酸素ストレスは高血圧、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患への関与も指摘されています。
そのため、正確な診断と治療が必要です。

SASは、「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome;OSAS)」、脳からの呼吸命令が届かないことで発症する「中枢性睡眠時無呼吸症候群(Central Sleep Apnea Syndrome:CSAS)」、その両方の混合性に3つに分類されます。
大多数の方は閉塞性(OSAS)ですので、ここではOSASについて説明します。
OSASでは、鼻〜のどにかけての上気道が狭くなることでおこります。肥満に伴い首回りに脂肪がつく、舌が大きい、扁桃肥大、アデノイド増殖症、先天的にあごが小さいといったことで発症するようになります。
日本では成人男性の3〜7%、成人女性の2〜5%が罹患していると推測されています。

検査について

上気道の狭窄有無等の確認、睡眠中の呼吸状態の評価を行います。

アプノモニター(簡易睡眠時呼吸検知装置)による検査

簡易型睡眠時無呼吸検査装置

検査装置を持ち帰っていただき、自宅で検査を受けてもらうことが可能です。
使用方法は同装置を装着して眠りにつくだけです。
呼吸の状態、酸素飽和度(SpO2)等を調べます。

無呼吸低呼吸指数(AHI)が40以上の場合

持続陽圧呼吸療法(continuous positive airway pressure;CPAP)を行います。

無呼吸低呼吸指数(AHI)が40以下の場合

簡易モニターでのAHIが15程度以上で自覚症状が強い場合や、心血管疾患・コントロール不良の高血圧の場合はCPAPの必要性を判断するためより詳しい検査であるポリソムノグラフィー(PSG)を追加します。
PSGにてAHIが20以上であればCPAPを行います。

治療について

CPAP(持続陽圧呼吸療法)

マスクを介して圧の加わった空気を送ることで、気道が狭くならないようにし、無呼吸、低呼吸、酸素飽和度の低下、いびき、日中の居眠り等の症状を改善します。
ただしこれはあくまで対症療法であり、根本的な治療とはなりません。
肥満が原因であれば減量を行うなど、生活習慣の改善も必要です。

口腔内装置(マウスピース)

軽症例等で使用します。睡眠時に口に装具を装着し、下顎を前に突き出した形で固定します。作成は歯科口腔外科へ依頼します。

手術

扁桃肥大等により気道狭窄が生じている場合に行います。

生活習慣の改善

肥満を伴う場合は、減量することで無呼吸の程度が軽減する可能性があるため、体重管理は重要です。
アルコールも症状を悪化させる原因となります。就寝前のアルコールは控えてください。
また、仰向けでの睡眠中の方が、睡眠時無呼吸をおこしやすいため、横向きに寝ることである程度の軽減効果が期待できることがあります。